東京国分寺ロータリークラブ
多摩中グループ 国際ロータリー第2750地区

第2574回 例会報告(2月18日)

2020年2月25日

第2574回(2月18日)

会場:多摩信用金庫国分寺支店3階

本日の司会:鳥居SAA副委員長

会長の時間:照木会長


今日は東京国分寺消防署の中村署長にお越し頂きました。卓話のテーマは『防災』ですので、私は『危機管理とリーダーシップ』についてお話しいたします。
連日TVではコロナウイルスについて報道しています。日本では1名、中国では1700名死亡しました。しかし現在アメリカでも、インフルエンザが猛威を振るっており、感染者は2200万人に上ります。死者は1万4千人とされていますが、実際は3万人と言われています。2年前には、4500万人感染し、6万人が死亡しました。まさにパンデミックです。
今年の東京マラソンは、コロナウイルスの影響で3万8千名もの一般参加者が参加中止となり、エリート選手200名だけの参加に決まりました。賢明な判断だと思います。13年前の本日開催された第1回目から、参加選手全員にはシューズに装着するGPSチップが配布され、誰でも選手の位置情報を取得できます。当初、有事の際の災害シミュレーション目的と噂されましたが真意は不明です。
私は10年前にリオンの総務部長かつ防災管理責任者で、協働団体の防火管理研究会副会長も拝命しておりましたので、国分寺消防署には大変お世話になりました。3・11の大震災は忘れることが出来ません。社員は帰宅できず、できても夜中過ぎで、私は会社で徹夜しました。後日、リオンと国分寺消防署は協定を結び、現在、国分寺消防署は大災害時にリオンの講堂を使用できるようになっています。
江戸時代、主な災害でもあった飢餓から人々を救ったのは蕎麦でした。蕎麦はどんな土地でも容易に生育し、蒔いてから75日で収穫できます。またビタミンB1を含むため脚気の予防にもなりました。しかし、明治時代になりますと白米至上主義になり、三度の白いご飯が食べられるため、多くの人が富岡製糸工場及び軍隊に入りました。そのため年間1~3万人が脚気で死亡しました。
「知の巨人」「万能の天才」とも呼ばれた森鴎外が陸軍軍医部長となった頃、ドイツでは、「脚気の原因は細菌」という説が主流となっていました。海軍では、脚気の少ない欧州への出張調査を行い、主食の白米を麦とパンに切り替えたことで、脚気が激減しました。しかし、陸軍の森鴎外はこれを認めず、細菌説を固守し、主食を変えませんでした。日露戦争では100万人が出兵し、5万人が戦死、3万人が脚気で病死しました。いかに優秀なリーダーであっても、全ての判断が正しいとは限りません。リーダーは奢ることなく、人の話に耳を傾け、謙虚であるべきとの教訓です。

幹事報告:井口幹事


【地区報告】
4月 3日 東京立川RC 創立60周年記念式典・祝賀会
4月12日 東京米山友愛RC 創立10周年 記念式典
【国分寺】
2月25日 地区大会 12時登録 13時から開会点鐘。
3月 3日 クラブ協議会 各自資料をご持参ください。
3月10日 外部卓話 岡田プログラム委員長依頼中
【理事会】
4月 7日→4月14日に変更させて頂きます。

委員会報告

国分寺社会福祉協議会・ボランティア活動センター運営委員会出向者代理報告:高野会員


3月のイベントをご案内いただきました。
 8日:国分寺の未来を考えるシンポジウム 災害時に役立つ防災マップづくり
     cocobunjiプラザ リオンホール
24日:『気づく』『つなぐ』『つくる』支え合う地域づくり学習会
     cocobunjiプラザ リオンホール

出席報告:小林副委員長

会員数: 35名 免除: 3名 メーキャップ済: 0名
欠席: 3名 出席率: 90.62%
≪前々回の訂正≫
メーキャップ済: 1名 欠席: 1名
出席率: 94.2%→96.97%

ニコニコボックス:小林副委員長


照木会長・井口幹事:中村署長今まで大変お世話になりました。ご卒業おめでとうございます。今日の卓話『防災について』宜しくお願いいたします。これからもライフワークの三線(サンシン)を大いに楽しんでください。ニコニコします。井口幹事:誕生日のお花ありがとうございます。ニコニコ致します。鳥居会員:2月8日に行われました当法人の活動報告会にお忙しい中、照木会長はじめ井澤市長(会員)尾作議員(会員)、おこし下さりありがとうございました。感謝してニコニコします。中村様本日の卓話楽しみにしています。東京国立白うめRC髙橋2017-18年度幹事ようこそいらっしゃいました。

外部卓話

東京消防庁国分寺消防署 署長:中村 昌美 様


国分寺市は、①『防災まちづくり学校』によるリーダー育成(自治大臣賞受賞)。②『防災まちづくり推進地区』の制定。③市の防災計画とは別に各地区でも『地区防災計画』を作る。等の取り組みが行われている、全国でも類を見ない程、防災意識の高い街です。中でも高木町自治会はまちの防災マップや独自マニュアルの作成を行い、防災まちづくり大賞を受賞しています。
東京都では都立の高校全てで宿泊を伴う総合防災教育が行われています。国分寺市でも市の教育委員会のご協力で小中学校での総合防災教育が行われています。子供に対しての防災教育は、未来のリーダーの育成、即ち防災力の底上げに繋がります。さらに中高生は既に災害時に誰かを救う側に立つことが出来ますので、こういった取り組みは非常に大切です。総合防災教育以外にも、サマーキャンプ・イザ!カエルキャラバン!・中学校職場体験・保育園幼稚園消防庁舎見学といった取り組みが、様々な団体の主催により行われています。職場体験や消防庁舎見学においても、子供がどういうところで興味を持ってくれるか分かりませんので多角的な紹介が出来るよう心がけています。
防災における、国分寺市の弱点は道路です。熊野神社通り等整備中の計画道路や未整備の計画道路が多く、幅員12m以上の道路が少ないのが現状です。防災において道路の幅は重要です。はしご車は4mあれば通行可能(隅切り前提)ですが、阪神淡路大震災の際、8m以下の道路は通行不可となりました。また20m以上の道路には、延焼を防止する効果もあるのです。
国分寺市では毎年総合防災訓練が行われています。訓練において重要なことはPDCAサイクルの確立です。①計画:計画・マニュアル作成、施設・機材の整備などの基礎作り。②行動:訓練で機能が発揮出来るか試す。③検証:課題、改善策の検討。④改善:改善計画実行・計画等の見直し。現状は地域防災計画作成で止まっていますが、実際の場所で、実際の資器材等を使用し、何度も実践すること。失敗しても良いので、上手くいくまで実践し、改善していくことが大切です。