東京国分寺ロータリークラブ
多摩中グループ 国際ロータリー第2750地区

第2588回 例会報告(10月13日)

2020年10月19日

第2588回(10月13日)

会場:多摩信用金庫国分寺支店3階

本日の司会:尾澤SAA委員

お客様紹介:藤岡会長

○小川 彩子 様(卓話講師)

会長の時間:藤岡会長


 みなさん、あらためまして、こんにちは。
 最近、ニュースや新聞で“リスク”という言葉が頻繁に使われています。皆様どのようなイメージをお持ちでしょうか?インターネットで “リスク”を検索しますと、何か悪い事が起こる可能性、予想通りにいかない危険、「ある行動に伴って(行動しないことも含めて)、危険に遭う可能性や損をする可能性を意味する概念」と理解してよいと思います。一方、米国の著名な経済学者は、「将来いずれかの時に起こるが事前に測定できる不確定な事象とその影響」と定義しています。このように分野によって用い方が異なっています。ここでは医療分野での“リスク”についてお話します。
 医薬品・医療機器のメーカーが守らなければならない法律(医薬品医療機器等法)が引用している世界標準規格があります。それは「リスクマネジメントの医療機器への適用」ISO14971というのがあります。
 ISOとは、International Organization for Standardization 国際標準化機構の略称で、様々な世界の標準規格を定める団体です。皆様に良く知られているのは、品質に関わるISO9001、環境に関わるISO14001ではないでしょうか。ISO14971のリスク定義は、「危害の発生確率とその危害の大きさとの組み合わせ」と規定されています。
 危害とは、身体的障害もしくは健康被害を言います。例えば熱傷つまりやけど。危害の発生確率(発生頻度)は、その製品の特質を考慮し、メーカーで決めることができます。10回に1回危害が発生する可能性がある、1000回に1回、100万回に1回危害が発生する可能性があると。同じく危害の大きさもメーカーが決めます。火傷を例にすると、軽い順に①水で冷やせば痛みも跡ものこらない②病院での治療ですむ③長期の入院が必要となる④障害が残る⑤死亡する
 中学の数学で習った関数のグラフを思い出してください。横軸Xを危害の大きさ、縦軸を危害の発生確率とするとリスクをプロットすることでリスクの大小をきめることができます。 その製品の有効性とリスクを比較することにより、市販してよいかの判断材料となります。例えば、医薬品ですが、まさに新型コロナウイスワクチンの臨床試験が行われる理由で、多くの被検者でその有用性と副作用(リスク)との比較を行っているところです。
 専門的な話題であまり面白い話ではありませんでしたが、最後までご清聴ありがとうございました。

幹事報告:荻原副幹事


【10月例会予定】
13日(火)外部卓話 講師 小川 彩子様 たましん国分寺支店3階
20日(火)移動例会 外部卓話 講師 中村 正輝様(元パリ日本文化会館館長) 龍栄
27日(火)理事会 11時 たましん国分寺支店3階 クラブ協議会(サッカー大会) たましん国分寺支店3階
【主な行事日程】
20日(火)第2回パスト会長会 歴代会長 グリルキッチン笑人
22日(木)2020-21年度多摩中グループ歴代会 近藤会員・濱仲会員・宍戸会員 パレスホテル立川
27日(火)第2回炉辺会合 該当会員 くいしん坊
【報告事項】
*本日11時より55周年実行委員会が開催されました。主に11月8日の55周年事業のサッカー大会について話し合いました。10月27日のクラブ協議会にて詳細はご報告致します。
*国分寺市のクラウドファンディングで新幹線の塗装資金への寄付ですが、9月の理事会にて10万円を寄付することが決まっておりましたので、10月中に申込手続きを行います。

委員会報告

出席報告:奈須委員


会員数: 33名 出席免除会員: 3名 メーキャップ済: 0名 欠席: 9名
※理事会にて、コロナ禍特別措置により12月末までメーキャップ済み対応とする事が決議されました。 
出席率: 100%
≪前々回の訂正≫  
 なし

ニコニコボックス:奈須委員

藤岡会長・岡田幹事:小川彩子様の卓話、楽しみにしてニコニコします。小椋会員:小川彩子様、お久し振りです。国際奉仕・青少年奉仕を身を持って実践されている素適な方です。ご来訪を歓迎してニコニコします。照木会員:ロータリーの魅力は異業種交流と卓話にあります。今日は久しぶりの卓話。(国分寺RCの大先輩)小川様、異文化のお話、宜しくお願いいたします。ニコニコです。関口会員:先週は思いもよらぬニコニコ大賞を頂きありがとうございました。本日例会日は正真正銘の古希を迎えることができました。病気のデパートである自分がここまで生きてこられたことに感謝し、ニコニコします。

外部卓話

◇卓話講師紹介:国際奉仕委員会 近藤委員長


 旦那様の転勤に伴い、50歳過ぎて渡米され、アメリカで運転免許を取得し、大学へ入学、60歳で大学院で教育学の博士号を取得されました。帰国後、学校の先生に向けて異文化についての教育などを教えておられます。国分寺RCのメンバーでしたが、お住いの関係で、現在は国立RCとアメリカのRCに入っておられます。大変外国の文化、多文化に詳しい方ですので、本日はよろしくお願いいたします。

◇小川 彩子 様
 テーマ『異文化理解と多文化共生:アメリカ・地球・住んで旅して騙されて』


 今日は、今までしてきた旅についてお話いたします。私と夫の合言葉は、『世界遺産より、人間遺産』で、世界遺産を見ることも悪くないですが、バックパッカーのスタイルで、人との触れ合いを楽しむことが大好きなんです。旅先では、その日に出会ったばかりなのに、おうちに招待してくださる方も多いです。ある時に日本人が好かれる理由を尋ねましたら、2つあると教えてくれました。一つは、インテグリティティー(言行一致)。もうひとつは、日本人は75年も戦争をせず、平和が好きだからということでした。
 アルメニアで出会った青年と一緒に一泊し、朝は彼がまだ寝ておりましたので、お別れの置手紙をしておいたら、それをずっと大切にしてくれて、数年後にまたイランへの旅で会いに行った時には、家族や親戚を含めての大歓待でした。彼が日本に来た時も、我が家に宿泊してもらいました。
 私は相撲好きなので、モンゴル出身の鶴竜のお父さんにお会いしたくて、当時、お父様は大学の学部長でしたので、私の教育学博士と載っている名刺と鶴竜が載っている記事を持参したら、会って下さいました。
 ドミニカ共和国では、タクシーの運転手が約束を守らず、途中で私たちを置いて、どこかへ行ってしまったので、警察に行きました。ドミニカの人々は皆、親切で素晴らしかったのに、その運転手の彼だけが残念だったと警察の外で大声で訴えました。そのうち、騒ぎを聞きつけたその運転手がやってきて、謝ってくれて、コーヒーをたくさんくれました。
 アルゼンチンにカラファテという氷河がきれいな町があります。夫の具合が悪くなった時に民宿のおばさんが看病してくれました。13年たって、そのおばさんにお礼に行きましたところ、「13年もたってお礼に来てくれるなんて、日本人だけだ」と大変感激してくれました。
 『多文化共生』というのは、定義を申し上げますと、『異文化への鋭い感受性とグローバル意識を育み、隣あって住むことができ、協働し、他グループの立脚点から物事を考え、説得力を持って対話し、地球上の難問について、自国だけではなく、地球全体の利益を考え、解決に努力すること。』です。地球上の小・中・高の学校で多文化教育という授業があれば、戦争を防げることができるのではないかと思います。旅は心身を活性化させることができます。今まで『世界遺産より、人間遺産』という旅だったのですが、今後は、人に『与える』ことを念頭に旅を続けていきたいと思います。財力がなくても、知力でも、気力でも、『与える』ことができますので、これからの若者に力を貸していこうと思います。

◇謝辞:藤岡会長