東京国分寺ロータリークラブ
多摩中グループ 国際ロータリー第2750地区

第2589回 例会報告(10月20日)

2020年10月26日

第2589回(10月20日)

会場:龍栄

本日の司会:池田SAA委員長

お客様紹介:藤岡会長

○中川 正輝 様(卓話講師 元パリ日本文化会館館長)
〇中川 翠 様 (中川様令夫人)

会長の時間:藤岡会長


 「フランス」と聞くと、やはり食と文化・芸術の国というイメージです。昔から特に文学、哲学、絵画に興味があります。小学生のころは、サン・テグジュペリの星の王子さま、ジュール・ヴェルヌの八十日間世界一周に親しみ、中学にあがると、岩波文庫のレ・ミゼラブル、長編でしたが、最後まで一気に読んだ記憶があります。高校生になり、はじめての哲学書が「我思う、ゆえに我あり」と説いたデカルトの方法序説です。将来理系の研究者になりたいと中学の理科の先生に話したところ、進められた本で、友人といっしょに読みましたが、その後役に立ったかどうかは?(クエスチョン)、定かではありません。本日の卓話は日本とフランスの文化交流に関わるお話、大変興味がありますので、会長の時間はこの辺で!ありがとうございました。

幹事報告:岡田幹事


【10月例会予定】
20日(火)移動例会 外部卓話 講師 中村 正輝様(元パリ日本文化会館館長) 龍栄
27日(火)理事会 11時 たましん国分寺支店3階 クラブ協議会(サッカー大会) たましん国分寺支店3階
【主な行事日程】
20日(火)第2回パスト会長会 歴代会長 グリルキッチン笑人
22日(木)2020-21年度多摩中グループ歴代会 近藤会員・濱仲会員・宍戸会員 パレスホテル立川
27日(火)第2回炉辺会合 該当会員 くいしん坊
【報告事項】
*当クラブより、RYLA受講生として推薦していた明治大学大学院生 岡田天太君のRYLA受講が確定致しましたのでご報告致します。
*11月8日のサッカー大会ですが、10日にサッカー協会と打ち合わせ致しました。本日の委員会報告にて皆様にご協力をお願いすることが何点かございますが、宜しくお願い致します。 
*中川正輝様、翠様 本日は当クラブ卓話にご協力頂きありがとうございます。お話しを楽しみにしております。

委員会報告

奉仕プロジェクト委員会:神尾委員長


 サッカー大会について皆様にご協力いただきたいことがございます。大会当日の16日前の24日から検温をお願いしたいと思います。子供たち・保護者の方、協会のスタッフも行います。大会前2週間における健康状態のチェック欄もございますので、ご協力のほどよろしくお願いいたします。大会当日に健康チェックシートを持ってきていただけると助かります。

出席報告:小林委員長


会員数: 33名 出席免除会員: 3名 メーキャップ済: 0名 欠席: 3名
※理事会にて、コロナ禍特別措置により12月末までメーキャップ済み対応とする事が決議されました。 
出席率: 100%
≪前々回の訂正≫  
 なし

ニコニコボックス:高椙委員


 藤岡会長・岡田幹事:中川正輝様の日本とフランスの文化交流に関する卓話を楽しみにニコニコします。近藤会員:①先週火曜日、飯沼さんが国立劇場での舞踊発表会で踊られたのを拝見して、感動し、敬服しました。②先週木曜日、曾孫が生まれましたので、私は遂に曾祖父(ひいじい)さんとなりました。飯沼会員:先日10月13日の国立劇場での日本舞踊の発表会に多くのロータリアンの方々に来ていただき私も素晴らしい踊りを見せることができました。この幸せにニコニコします。照木会員:今年はコロナにより4回の大きなビッグ・バンド・ジャズコンサートの中止を余儀なくされました。一昨日、久しぶりに高尾の森で仲間及びプロと練習しました。幸せ気分になり、ニコニコです。

外部卓話

◇お客様ご挨拶:中川 翠様(中川様令夫人)


 本日は皆様、ありがとうございます。姉(林会員)は今日の準備を楽しんで進めて参りましたのに、体調不良で出席できず、大変残念です。皆様、大いにお楽しみください。

◇卓話講師紹介:プログラム委員会 荻原委員長


 中川様は1941年生まれで、在学中フランス留学を経て、慶應義塾大学商学部卒業、三井物産株式会社入社。ニューヨークやパリなど16年余り海外駐在され、本社会長の秘書を経由し、フランス三井物産社長を務められました。2期にわたり在仏日本商工会議所会頭を歴任し、98年フランス政府より国家功労勲章を受章されました。2001年三井物産退職後、3年間米国Coronet Industries社の社長を勤められました。パリ日本文化会館2代目館長となり、2011年帰国。現在日仏会館常務理事(文化事業委員会委員長)をお勤めになられています。今年の春、旭日中綬章を叙勲されました。

◇中川 正輝様(元パリ日本文化会館館長)
 テーマ『文化発信から顧みる日仏関係』


 近年、日仏の間では様々な行事が継続開催されます。スポーツ分野では昨年の日本で開催されたラグビーワールドカップが2023年にパリで、2024年にはオリンピック・パラリンピックがパリで開催されます。文化面においては、2025年に大阪・関西万博が開催されます。歴史をさかのぼりますと、最初の万博は1851年のロンドンですが、1855年からの19世紀後半で5回もパリで万博が開催されています。1867年の万博には、江戸末期の日本から、薩摩藩・佐賀藩・徳川幕府がそれぞれ出展しました。日本が世界へ総合的に日本文化を紹介した最初の機会です。それから130年たち、1997年にパリ日本文化会館が開館しました。日本が持つ唯一最大の文化交流施設です。総工費80億円は日本が持ち、20億円は経団連を中心とする日本の経済界の募金として供出されました。フランスはエッフェル塔からほど近いセーヌ川沿いの素晴らしい土地を60年間ほぼ無償で貸し出してくれました。パリ日本文化会館では舞台公演、講演会、映画、日本語習得クラスなど多種多様な催しものが行われます。日本が初めて参加した万博で、100枚ほどの浮世絵が展示され、浮世絵の構図や表現方法がフランスの芸術家に大きな影響を与えました。ロートレックやゴッホなどが構図を真似たり、模写したことはよく知られるところです。一方、明治以降、黒田清輝、安井曾太郎、佐伯祐三など多くの画家がフランスに留学し、日本美術の近代化において多大な影響を与えました。2007年にパリ日本文化会館でもフランスに学んだ洋画家の先駆者たちとして「黒田清輝から藤田嗣治まで」と題した展示会が行われました。
 日本の近代芸術の文化面の話ばかりしましたが、戦後、フランスに影響を与え続けている文化に柔道があります。柔道は1964年の東京オリンピックで公式種目になりましたが、フランスで柔道の競技人口は60万人もいます。フランスが愛してくれなかったら、こんなに世界的なスポーツにはならなかったのではないかと思います。個人競技であるということもありますが、柔道の理にかなった体裁きで、一本をとるという美しさが、フランスの審美眼にかなったのではないかと思います。シドニーオリンピック柔道金メダリストのダビド・ドゥイエは、フランスで柔道が盛んな理由を聞かれた時、「柔道クラブに行けば人間の行動規範を覚えるので、教育に非常に良い」と答えました。これは、日本のスポーツ文化がフランスに受け入れられているというひとつの例だと思います。芸術だけでなく、このようなスポーツ文化もフランスに影響を与えているということをお話しして、終わりにしたいと思います。

◇謝辞:藤岡会長